だが、情熱はある(第9話)
今まで頑張ってきた姿を見てきた。
長らく試行錯誤して、芸人として空白の時を過ごし、躓いても躓いても立ちあがる姿を見てきた。
もちろん最終的に有名になり、売れっ子になることは解っていた。
解っていても本人のなかなか報われない努力を見ていると、早くこの天才を見つけてくれ、気づいてくれと思わずにはいられなかった。
私が物語を見て思うくらいなのだから、本人はもっと葛藤や悔しさ、辛さや迷いがあっただろう。
スケジュールはがら空きでも、心の中は色んな感情で忙しかっただろう。
今回の「だが、情熱はある」9話後半で、その努力がついに報われる形となった。
回を追うごとに応援する気持ちが増していき、どこかで報われる時がくるとわかっていても、ずっと画面越しで一緒に苦しんできたものだから、やっとこの時が来たのかと嬉しくなった。
いや、嬉しくなっただなんて一言では、きっと言い表せない。
色んな感情が入れ混じって、涙した。
その時の彼に「頑張ったね、おめでとう」と全力で言ってあげたい。
そう思うことすら、おこがましいのかも知れない。
彼の心を抱きしめた。
私は彼の、いや彼らのファンになった。
有名になった後はスケジュールはもちろん、感情はもっと忙しくなっただろう。
今でも彼は心の中でなにものかと、戦い続けているのかもしれない。